セブストキャラソン回@ムーンクレスト
※今回は登場キャラクターの声優さんが歌う楽曲を紹介する「仮想キャラソン回」です。
プロローグ
王都フリューレで一番人気のレストラン「ムーンクレスト」は、本日アルフ一行によって貸し切り中。
ソニア:冒険者のみなさん、いらっしゃいませ〜。今日はムーンクレストにお越しいただきありがとうございます。
アルフ:ソニアさん、リリィさん。今日はみんなを急に呼び出してどうしたんですか?
リリィ:私が時空魔法を研究しているのは前に話したよね
アルフ:確か、時間と空間を操るとか……
リリィ:そう。その研究の過程で、とある装置を異世界から召喚することに成功したの
アルフ:装置……ですか?
リリィ:これがそう、ジョイ◯ウンド社のハイレゾ対応通信カラオケ機「ジョイ◯ウンドマックス2」よ
ラヴィ:言っていることがわからねえけど、マイクがついているからこれは歌うための機械なんだよな?
リリィ:これは異世界の曲を歌うための装置。今日はこれでみんなに異世界の記憶に関する再生実験に取り組んで貰おうと思っている
ソニア:まあ、私もよくわからないんだけど。早い話がムーンクレスト協賛、冒険者達による異世界楽曲ライブってわけよ。
アルフ:そんな異世界の装置が、一体どうやって動いているんですか
ソニア:そこはメルセデスさんに協力いただきました
メルセデス:魔法に不可能はないのよ、アルフくん。この機械は我が師ルーディが光魔法で動かしているわ。今日のイベントは魔法学園も全面協力よ
ラビイ:魔法って都合がよすぎるぜ
ソニア:さあ、さっそく始めるわよ。このパーティの歌姫といえば、まずはこの人の登場です。
アンジェリカ「Skyreach」
レストランに設けられたステージにスポットライトがあたるとアンジェリア、そして脇にはギターを抱えたミナスが登場。
アンジェリカ:みんなー。今日は集まってくれてありがとう
全員:おおー
アンジェリア:今日は異世界の曲を歌うってことでちょっと緊張しているけど、みんな楽しんで行ってね
では、早速きいてください、「Skyreach」
アルフ:すごい盛り上がりでしたね。さすがアンジェリカさんです。
アンジェリカ:照れるな。でも不思議なんだよね。全く知らない曲なんだけど、この機械だと歌えちゃうんだよ。
ラヴィ:ミナスのギターもかっこよかったぜ。それ、ただの鈍器じゃなかったんだな
ミナス:おいおい。おれのギターテクを舐めてもらっては困るぜ。
ソニア:ミナスにはこの後も協力してもらうからね
メルセデス:異世界に関して記された文献では、この曲はアカメという凄腕の剣士が歌ったものらしいわ。
ラヴィ:アンジェリカは異世界では凄腕剣士だったっていうことか?
アルフ:アンジェリカさんなら剣士でもおかしくない気がしますね。すごくかっこよかったです。
ソニア:アンジェリカ、トップを飾る力強い歌をありがとう! それでは、次は装置を動かしているこの人だよ。
ルーディ「Because」
ステージに光があたると、ルーディが冒頭部分をアカペラで歌い出す。そしてミナスのギターが加わり、一気に会場のボルテージは最高潮に。
アルフ:ルーディさん、歌上手いですね!
ルーディ:ふっ。魔法を扱うものには、あらゆる物事に関する素質と才能が求められるからね。
メルセデス:異世界の文献によると、この曲は、カオルという医師でありアイドルが歌ったものらしいわ。
ラヴィ:医師でアイドルって。異世界って何でもありなんだな……
ソニア:ルーディくん。ありがと〜。どんどんいくからね。お次は、そもそも異世界からやって来たようなこの人だよ。
ヴェリーシア「イノセント・ブルー」
照らされたステージの正面にたたずむヴェリーシアの周りにたくさんの動物が集まっている。
ヴェリーシア:動物達がついてきちゃったんですけど、このまま歌わせていただきますね。この曲は光が溢れる森を描いたようなとてもいい曲ですよ。聴いてください。「イノセント・ブルー」
※iTunseStoreに存在しなかったので試聴は上記リンクから
アルフ:優しいヴェリーシアさんにぴったりのいい曲ですね。
メルセデス:これはスタードライバーとよばれる巨大ロボットを封じる4人の巫女の一人が歌った曲ね。その人も鳥獣と心を通わせて会話することができたらしいわ。
アルフ:異世界との符号って不思議ですね。ヴェリーシアさんは本当にその人の生まれ変わりなのかも。
ソニア:さあさあ。時空魔法っぽくなってきたところで、次に行くよ。次は我がパーティが誇るイケメン騎士のこの人だ。
アルニアス「君のいる町」
ステージにアルニアスが登場。情感たっぷりのイントロに載せて、イケメンボイスで歌い始める。
アルフ:アルニアスさん、歌声まで男前ですね
メルセデス:この曲は、トウキョウとヒロシマという2つの都市を結ぶ恋の物語を歌った青春ラブコメソングね。
アルニアス:マモノを討伐しながら各地を巡る、私の使命と近いものを感じます。
ソニア:さあさあ、次は我らがパーティの大黒柱の登場よ。
ファルメア「そしていま」
ステージにファルメアが登場。
ファルメア:ええっと、状況についていけていないのだけど、私はここで歌う流れなのよね。全然知らない歌なんだけど歌えるの?
リリィ:異世界の記憶で歌うので大丈夫。じゃあ、ミュージックスタート!
アルフ:ファルメアさん。上手でしたよ。とてもいい歌でした。
メルセデス:これは、競技かるたの世界で腕を競った二人が、恋に落ちつつも別々の道を歩みながら、未来をみつめるという歌ね。
ポロン:ファルメア、お前泣いてるのか?
ファルメア:な……なに馬鹿なこといっているのよ。
アルフ:(ファルメアさん……。ジェノさんのことを思い出していたのかな……)
ソニア:さあ、しっとりと歌い上げていただいたところで、今日の隠し玉。この人の登場だ!
スタンツ「DURANDAL」
ステージに現れた巨大な鎧。会場がざわめくなか、スタンツが歌い始める。
ラヴィ:スタンツのやつ、歌い終わると何も言わずに出ていったぜ
アルフ:なんだかよくわかりませんでしたが、スタンツさんのすごい情熱を感じさせる歌でしたね。
メルセデス:宇宙戦艦ティラミスのエースパイロット、スバルイチノセが自身のロボット「デュランダル」のコクピットへの愛を歌い上げた作品ね。
アルフ:コクピット……。スタンツさんのあの鎧への愛情に通じるものがあるのかもしれません
ラヴィ:あの鎧がデュランダルってことなのか?
ソニア:さあて、本日のトリをつとめるのは、この前のイベントでパーティの仲間に加わったこの娘だよ
シェンマ「奏(かなで)」
ステージに上ったシェンマは明らかに動揺を隠せない様子。
シェンマ:な、なんで私がトリに…。
全員:シェンマちゃん、がんばってー
シェンマ:が、がんばるのんす
全員:(また噛んだ……)
シェンマ:こ、この曲に歌われるのは異世界の情景なんですが、なんだか大聖樹の森を思い出します。私の大好きな森の木々を思って歌います。聴いてください「奏」
途中、涙を見せならが、懸命に歌い上げるシェンマに、もらい泣きする冒険者多数。
そして巻き上がるアンコール。
全員:アンコール、アンコール
シェンマ:え、えええ?
ソニア:新たな歌姫の誕生ね。
エピローグ
その後のムーンクレストは、打ち上げと称して、飲めや食えやの大騒ぎに。その宴は夜明けまで続いたという。
リリィ:(今日の時空魔法の実験は大成功だわ)
リリィ:(やはり、この世界は異世界と何らかの繋がりがあるようね)
リリィ:(その繋がりが、私の記憶と世界の謎を解く糸口になるのかも)
リリィ:(それにしても、アルニアス様。この旅はマモノ討伐のためだなんて言いながら、遠距離恋愛をあんなに情熱的に歌い上げるなんて。一体誰に恋をしているのかしら)
(FIN)
<楽曲リスト>